光の少女Ⅲ【合成獣編】
「ふふ、そうだね。そろそろ帰らないと、皆心配してるかも。・・・あっ、でもその前に、火焔くんが持ってきてくれた資料を探さないと」
068の相手をしている時は、忘れてしまっていたが、思い出して呟く。
「あ、それなら、僕達が回収してきたよ」
「あいつに飛ばされて、バラバラになってたから、全部あるかはわからないが、見付けた分は此処にある」
「ありがとう」
黄牙から渡され、受けとる。
「それで、火焔くんはこれからどうするの?」
「・・・・・・」
花音がそう聞くと、火焔は俯いた。
「・・・俺は・・・」
「・・・あのさ、向こうにはもう戻れないでしょ?なら、こっちに戻ってこない?」
「!!」
花音が言うと、火焔はハッと顔を上げた。
「戻ってこない?って、お前・・・、俺は・・・」
「そうだな。お前は、確かに裏切った。それは事実だし、俺や夜天、雷牙の信頼を裏切ったのも事実だ。だが、お前には色々聞きたいことがある。・・・他の奴等がお前を受け入れるか、お前がどうするかは別にして、今はついてきてもらうぞ」
「・・・拒否は?」
「出来ると思うか?・・・嫌というなら、実力行使してでも連れていく」
そう返した風夜に、火焔は諦めたように息をはいた。