光の少女Ⅲ【合成獣編】

第8章 最強の合成獣

1

ドオオンッ


「!?」


水蓮達が戻ってきてから二日。

朝もまだ早い時間に聞こえてきた爆発音に、花音は飛び起きる。

周りを見ると、誰もが今の音で目を覚ましたようだった。


「何?今の音?」

「森の入口の方だ。・・・行くぞ」

「う、うん」


駆け出した風夜を追い掛けるように、花音も走り出す。

森の入口まで来ると、花音達に気付いた男がニヤリと笑った。

笑っている男の首には、今まで対峙してきた時にはなかった水色、茶、赤、紫、透明の珠がついた首飾りがある。


「その首飾りは・・・」

「これか?これはな・・・」


男が言ったかと思うと、その首飾りにあった透明の珠が光る。

咄嗟に反応した風夜が放った風の刃を相殺したのは、同じ風の刃だった。


「何っ!?」

「ふ、驚くのは、まだ早いぞ」


言葉が終わると同時に、首飾りの珠が次々と光りだす。

それに合わせて、水や火の弾が飛んできたり、地が割れ、陰が伸びてきたりした。
< 98 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop