私にとっては奪うことが全てで奪われるなんて考えられないわけで。



お尻まである明るめの髪を巻いてピンクのチークとリップをぬった。
グレーのスカートを膝より10cmくらい上にあげて黒の靴下をはいた。
ワイシャツのボタンは鎖骨がみえるところくらいまでとめて、白いカーディガンのうえに黒のブレザーをきた。
真新しい制服。着られている感じがした。

ぴーんぽーん


「じゅりちゃん、おはよ。制服よく似合ってるわね」
「ありがとうございます。」
「空は私の家でまた預かっておくわ」
「お願いします」
「そらそろいきましょうか、のって」

赤い軽の車にのり、田んぼだらけの景色をながめていた。
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