暗闇の世界〜孤独の少女〜

「俺さ、人を信じられないんだよね。女なんかとくに。だから変な喋り方して、へらへらしてるの。そうすれば本当の自分を隠せるでしょ？」



じゃあ今私の前で普通に喋ってるのは何故？



『私だって女ですよ』

「星名は違う」



私は女だ、紛れもなく女だ。

私が考え込んでいると達也先輩は私の考えを悟ったのか微笑みながら「そうじゃなくて…」と言い私に目線を合わせた。



「星名は他の女とは違うの」

『なんでですか』

「星名は人を見た目だけで判断しない。いや、、むしろ人のことを信じないよな。それに、周りに流されない。普通女は、ちょーっと見た目がいいやつがいたらキャーキャー言ってそいつに好かれようとするだろ？それが星名にはないんだよ。それに集団でなにかをしたり、物事を考える。俺…そういうの嫌いでさ」

『私が無愛想で友達がいないって言いたいんですか』


それにちょーっと見た目がいい奴って、きっと自分のことを言っている。

…ナルシスト……。



「ハハハッお前やっぱ面白えな、それに俺はナルシストじゃねーぞ」

『えっ』

「顔に書いてある」



私はバッと顔を隠した。



「いや、そういうことじゃねーよ」



なんだ違うのか。



「星名、お前ってまさか天然？？」

『そんなわけないじゃないですか』

「いや、ありありだろ」