ミーハー女子のお姫様事情



――――
――




「遅れました!!」




バンっと激しく音を立てて教室のドアを開ける。



教室の中を覗くと、私以外の生徒は全員席に着いていて。




「…ほう、椎名。SHRに遅刻とは、俺の話を聴く気がないと?」



教卓の前に立つ担任の篠原(シノハラ)先生が腕を組んで、にっこり笑顔で私を威圧する。



め、めっちゃ怒ってる…!!




「や、やだなあ、先生。そんなわけ無いじゃんっ」




苦笑いで先生に応答する。




ほんとだよ先生、信じてよ!


遅刻したくて遅刻したんじゃないよ!


それに先生顔はイケメンだからちゃんと話は聴くよ!




なんて言葉は全部心の中で言っていて。



怒ってる先生を前に思ってる事なんて言えない…!!



< 19 / 30 >

この作品をシェア

pagetop