ミーハー女子のお姫様事情
って、陣…
「っあーーーっ!!」
そうだ!陣の皆さんを見る予定なんだった!
佐久間に気を取られてすっかり忘れてた。
私とした事が。イケメン鑑賞を忘れるだなんて!
今日は陣を2回鑑賞できる貴重な日なのに!!!!
すっかり待たせてしまっていた凛ちゃんを呼ぶ。
「凛ちゃん!凛ちゃん待たせてごめんねえぇえ!」
「ふふ、平気ですわ。さ、行きましょう」
「凛ちゃん...っ!」
凛ちゃんは優しく上品に微笑んで私の手を引く。
お姉ちゃんみたいだ。姉妹がいたら、こんな感じかな?
私はお兄ちゃんと弟と、男兄弟に挟まれてるから凛ちゃんみたいなお姉ちゃん欲しいな。
そんなことを考えつつ、くるっと後ろを振り向く。
「じゃあ佐久間、いってきまーす!」
「...帰ってくんな」
悪態をつく佐久間にも笑顔で対応して。
私と凛ちゃんは陣の皆さんを見る為に廊下を駆けた。