ミーハー女子のお姫様事情
ミーハー女子は困惑する
「きゃー!奏くん可愛い~っ!!」
「雅様ぁああ!!素敵ぃい!」
「こっち向いて~!!きゃああ~っ」
おおう。なんという雄叫び。女子じゃな...ごほん。何でもないです。
まあ私も叫びそうなんだけど...歓声より涎が...ごほんごほん。
「凛ちゃーん、やっぱり陣はカッコイイねえ」
「そうですわね。良い目の保養ですわ...」
私の隣でほう...と熱いため息をつく凛ちゃん。いやあ〜、イケメンは良いね。見てるだけで幸せとか最高じゃん。
「うるさいなぁ...」
「耳が痛い」
「ほら、早く行くよ!…確かにちょっと騒がしいなぁ」
女子達の大きな歓声に対して、不愉快そうに眉を潜める陣の皆さん。
...歓声ぐらい許してください、陣の皆さん。イケメンは女子の宝なんです。(きりっ)
「あぁーっ、行っちゃう~...!今日は滅多にない陣のお通りだったのに~...」
「残念ね...またいつも通り朝しか見れないわ」
退散していく陣の人達を見て女子達が残念そうにため息をついた。