翠月姫
side深紗
side深紗
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今日も明日も
私は闘い続けなきゃいけないーーーー。
「おい。お前誰だ?」
容赦なく腕を振り翳せば
こんな男一人 すぐに潰す事が出来る
「グハッ…お前…ッ」
「黙れ」
私はいつからか
翠月姫と呼ばれるようになっていた
翠月姫…翠の瞳を持つ最強の姫。
月明かりの下で美しく舞う様に闘う私を
見た誰かがそう呼び出したそうだ
『女なんて』
そう言われた事も多々あった
それもその筈だ
こんな貧弱な体で男を相手にするなんて
到底考えられないと思う
でも私は
ーーーそれでも強くなるしかなかったんだ。