可憐な年下オオカミの飼い方

『あの、ごめんなさい…』




隣で紅茶を飲んでいた小柄な女の子が話しかけてきた。




おずおずと近寄ってきて、うつむきながら横に立った女の子の手を、彼が力強く握った。




今にも泣き出しそうな震える小さな肩。





いや、泣きたいのはこっちよ?




二人は見つめ合い、

大丈夫!と言わんばかりに彼が深くうなづいた。


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