oneself 前編
ねぇ、哲平。


哲平はすごくモテる人で。


学年1、ううん、学校1、モテてるかも知れない。


そんな哲平が、あたしの恋人だなんて、未だに信じられなくて。


卒業式という今日、最後の最後くらい、哲平のボタンを欲しかった女の子達は、沢山いたと思う。


それなのに、第二ボタンがなくなってるかもとか。


残りのボタンでさえも、誰かにあげるのかなとか。


そんな風に不安だったあたしを、こんな風に吹き飛ばしてくれる。


いつだって哲平は、あたしに自信を与えてくれるよね。


嬉し過ぎて、もうどうしていいか、わかんなくなるよ…


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