oneself 前編
結局、ようやく眠りについたのは、朝日が昇る頃で。
ちょうど哲平のお店は、2部の営業が始まった頃だろうか。
一週間の疲れもあり、目覚ましもかけずに寝たあたしは、暖かい日射しの中、震える携帯の振動で目が覚めた。
着信 哲平
その文字を見たとたん、冴え渡る頭の中。
「もしもし」
寝起きと気付かれないように、少し意識して高めの声を出す。
「未来、起きてた?」
「うん」
とっさにそんな嘘が出た。
それは少しでも、哲平に早く会いたいという気持ちから。
「さっきはゴメンな。今から帰るから、未来、俺ん家来れる?」
「うん、大丈夫!」
寝てたって言わなくて、良かったな。
だってそう言ってたら、哲平はあたしに気を使って、今から会おうとは言わなかったでしょう?
あたしは自分の口から飛び出た言葉に感謝しながら、哲平の家へと向かう準備を始めた。
ちょうど哲平のお店は、2部の営業が始まった頃だろうか。
一週間の疲れもあり、目覚ましもかけずに寝たあたしは、暖かい日射しの中、震える携帯の振動で目が覚めた。
着信 哲平
その文字を見たとたん、冴え渡る頭の中。
「もしもし」
寝起きと気付かれないように、少し意識して高めの声を出す。
「未来、起きてた?」
「うん」
とっさにそんな嘘が出た。
それは少しでも、哲平に早く会いたいという気持ちから。
「さっきはゴメンな。今から帰るから、未来、俺ん家来れる?」
「うん、大丈夫!」
寝てたって言わなくて、良かったな。
だってそう言ってたら、哲平はあたしに気を使って、今から会おうとは言わなかったでしょう?
あたしは自分の口から飛び出た言葉に感謝しながら、哲平の家へと向かう準備を始めた。