oneself 前編
前を通るくらいなら、迷惑にならないよね?
もしかしたら、出会えるかも知れない。
そう思ったあたしは、「早く~」と急かす幸子に、「こっち」と指差し、さっそうと歩き出した。
次の角を曲がって、数メートル先に、哲平のお店がある。
「店の名前は~?」
沢山のお店が入っているビルの看板をキョロキョロと見渡しながら、幸子が楽しそうに尋ねる。
「クラブクリスタル」
通りには、綺麗なドレス姿の女性達、黒服の人達、そして派手めのスーツを着たホスト達。
あたしもそれらをキョロキョロと眺めながら、目的地まで歩いた。
そして角を曲がり、哲平のお店のビルを、右斜めに見上げた時だった。
「あれ、哲平ちゃうん!」
幸子が声を張り上げた。
「嘘っ?」
まさか、こんなにタイミング良く、出会えるなんて…
お店のビルの前に立って、携帯を耳に当てている哲平。
もしかしたら、出会えるかも知れない。
そう思ったあたしは、「早く~」と急かす幸子に、「こっち」と指差し、さっそうと歩き出した。
次の角を曲がって、数メートル先に、哲平のお店がある。
「店の名前は~?」
沢山のお店が入っているビルの看板をキョロキョロと見渡しながら、幸子が楽しそうに尋ねる。
「クラブクリスタル」
通りには、綺麗なドレス姿の女性達、黒服の人達、そして派手めのスーツを着たホスト達。
あたしもそれらをキョロキョロと眺めながら、目的地まで歩いた。
そして角を曲がり、哲平のお店のビルを、右斜めに見上げた時だった。
「あれ、哲平ちゃうん!」
幸子が声を張り上げた。
「嘘っ?」
まさか、こんなにタイミング良く、出会えるなんて…
お店のビルの前に立って、携帯を耳に当てている哲平。