oneself 前編
次の朝。
奈美に頼んでセットしてもらっていた目覚まし時計が、けたたましく鳴り響く。
午前9時。
後味の悪い夢を見て、何となく気分が沈んだまま、体を起こした。
隣でまだ眠たそうな顔をしている奈美に気を使って、さっさと着替えだけ済ませると、急いで奈美の家を後にした。
今から一度家に帰るまでに、30分ほど。
その後出かける準備をするのに、1時間ほど。
たいていお昼過ぎから哲平とは会っているので、十分に間に合う時間だ。
あたしは比較的空いている電車のシートに腰をおろした。
今も鮮明に思い浮かぶ、今日の朝の夢。
あれは一体、何だったのだろう。
哲平の身に、何かあったの?
正夢になんか、ならないよね?
不安な気分を取り払うように、大きく吸った息を、一気に吐き出した。
大丈夫。
あれはただの夢だから…
奈美に頼んでセットしてもらっていた目覚まし時計が、けたたましく鳴り響く。
午前9時。
後味の悪い夢を見て、何となく気分が沈んだまま、体を起こした。
隣でまだ眠たそうな顔をしている奈美に気を使って、さっさと着替えだけ済ませると、急いで奈美の家を後にした。
今から一度家に帰るまでに、30分ほど。
その後出かける準備をするのに、1時間ほど。
たいていお昼過ぎから哲平とは会っているので、十分に間に合う時間だ。
あたしは比較的空いている電車のシートに腰をおろした。
今も鮮明に思い浮かぶ、今日の朝の夢。
あれは一体、何だったのだろう。
哲平の身に、何かあったの?
正夢になんか、ならないよね?
不安な気分を取り払うように、大きく吸った息を、一気に吐き出した。
大丈夫。
あれはただの夢だから…