君だから〜たった一人の君〜
自分のことを忘れて、亜倖のために作戦を考える。
亮も満更やないみたいやし、上手く行くんちゃう?!
「おーい!!バス乗るって、はよ来ーい!!」
「今行くー♪」
元気に返事をする亜鶴弥の横で、亜倖は考える。
まさか…さっきみたいなことにはならんよね…?
なりそうで怖い…。
それでも、あの時を思い出せば心が暖かくなった。
ウチ…亮のこと…
「遅い」
「っ!」
いつの間にか前に来ていた亮が、ウチの鞄を取って行く。