君だから〜たった一人の君〜

「え…あ、亮?!」


「遅いねん、お前。乗り遅れるで」


「あ…ごめん」


今出てくんなやーーー!!!!


心臓バクバク言っとるやんけ!


殺す気かっちゅーねん!!


「はぁ…もぅ」


少しは気ぃついてやぁ…。


………


気ぃつく…て、何に?


案の定新幹線と同じ席になって、亜鶴弥と話せないからこっそりメールを打つ。


【相談あるんやけど…】


送信!!


ちょっと経って前の席からバイブ音が聴こえる。


横にいる亮を見ると少し幸せを感じて…それ以上に、切なく感じる。

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