あの日失くした星空に、君を映して。
「っ…」
深影の指先が右のまぶたに触れる。
何かを確かめるように、グッと近付いた深影が私の目を見つめた。
左目に映る深影の瞳。
それでも…深影の瞳に映る私の右目は真っ黒な世界のまま。
「わ、たしっ…」
嗚咽に邪魔されながらも深影に全てを話した。
階段から落ちて意識を失ったこと。
手の施しようがなくて、眼球の摘出をしたこと。
右目に埋められたそれが、義眼であること。
「ぅ………ふっ…」
一向に流れ続ける涙はまるで、泣くことができなくなった右目の分まで溢れさせているようで。
袖で目元を拭おうとしたとき、あたたかなぬくもりが背中を包んだ。