あの日失くした星空に、君を映して。


*

あっという間に3日目の朝。


けたたましい目覚ましの音で3人一斉に目覚めて、佐山さんと高橋さんは荷物をまとめ出す。


「なんか、早かったねー」


「楽しい時間はあっという間だもんね」


しみじみと頷く2人がこの町を満喫してくれたみたいでよかった。


昨日は朝からあいにくの雨で、見かねたお母さんが車で少し離れた水族館に連れて行ってくれた。


海の次は水族館と、水尽くしの2日間だったけれど、楽しんでくれてたし。


「わっ、キョウの学校ってセーラーなの!?可愛い!」


「え…そうかな」


前の学校の制服も可愛いのに。


なんだかんだ私も押入れの奥に仕舞ってるもん。


あ、ちなみに私のあだ名はキョウで定着したみたい。


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