あの日失くした星空に、君を映して。


一向に引こうとしない2人に、正直に白状する。


「本当はいる…」


うう…恥ずかしい。


風香にもまだはっきりとは言ってないのに…


「やっぱり!どんな人?」


どんな人っていわれても。


前に銭湯で風香に言ったことが全てだよ。


変わったことと言えば


「そばにいると安心できてたのが、最近は苦しいっていうか…それでもそばにいたいっていうか…」


なに言ってるんだろう、私。


こんなこと言われたって困るよね。


どんな人って質問に対する答えでもない。


チラッと2人を見ると、目を丸くしていた。


「うわあ…キョウ、その人のこと相当好きなんだね」


「恋してると可愛くなるって本当なんだねー」


高橋さんにツンツンと頬をつつかれて、頬が熱くなる。


真っ赤になった頬をからかわれて、遅刻しそうになった所で、お母さんが呼んでくれた。


た、助かった…


< 123 / 427 >

この作品をシェア

pagetop