あの日失くした星空に、君を映して。


それからどれくらい経ったかな。


だいぶ長く時間を置いてのチャイムが鳴ったから、多分1時間目が終わったんだと思う。


サボったの初めてだよ。


荷物は置いてあるのに、朝礼にも顔を出さなかったなんて、先生に何を言われるか…


でももういいや。


いっそどこかに行ってしまいたいくらいだけれど、下手に動けない。


ここにいるしかないか。


しびれた足を伸ばしたとき、ガサガサと草を踏む音がした。


「鏡華ー?」


これ…風香の声?


なんで風香がここに…


「あ!見つけた!もー…こんなとこにおったん」


角を曲がった風香が目ざとく私を見つけて駆け寄る。


風香、汗いっぱいかいてる。


探し回ってくれたのかな。


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