あの日失くした星空に、君を映して。


「…いつから気付いとったん」


「んー…ちょっと前かな」


別になにかきっかけがあったわけじゃなくて。


一緒にいるうちに自然と気付いたって感じ。


好きなんだろうなって気付いてから風香を見ているとそれは確信になった。


「えぇ…鏡華が気付いとるってことは幸久にもバレとるんやないん…どうしよ」


それってどういう意味なの。


私が相当わかり易いみたいじゃんね。


「あたし幸久にウザがられとるやろ?」


「え…?」


「深影は明るいけどそんなに騒ぐタイプやないし、鏡華も静かな方やん。あたしだけただのうるさい子やもん」


シュン、って効果音が聞こえてきそうなくらいに悲しげな顔をする風香。


そんなことないよ。


風香の明るさがないと私達3人じゃ変な雰囲気になる。


前に風香が1度休んだ時なんかはひどかったもん。


それは私が未だにちょっと工藤くんに苦手意識を持ってるせいでもあるんだけれど。


とにかく


「私は風香のそういうとこ好きだけどなあ」


「うるさいとこ?」


「違くて。明るいところが」


うるさいところもあるのはあるけれど、気が散るとかイライラするとかそういうのじゃないし。


深影とは違った安心感のある明るさが私は好きだな。


< 133 / 427 >

この作品をシェア

pagetop