あの日失くした星空に、君を映して。
右目に埋め込まれた義眼は、他の人には瞳としてその形を見せる。
けれど…本来の役割を果たしはしない。
色も、景色も、人も、全部。
深い闇に溶けて、浮かび上がってはこない。
この右目に深影を映すことができたのならどんなに幸せだろうか。
見えているのに、確かにそこにいるのに。
たまにどうしようもなく不安になる。
片眼じゃ足りない何かがあるような。
片眼では映せないものがあるような。
どうしようもなく、怖くなって。
だったらせめて、この左目を見開いて
色を、景色を、人を
深影を、映していたい。