あの日失くした星空に、君を映して。


「よかったぁ…心配してたんよ。美里のこととか美里のこととか美里とか」


全部美里さんじゃんか。


睨まれたときは怯んじゃったけれど、思っていたような子じゃなかった。


明るいし朗らかな感じで、風香と合いそう。


「よかった、あたしのが嬉しいわ…」


「ありがとう、風香」


自分のことみたいに喜んでくれて。


風香はなんていうか…特別な人だ。


前の私だったら第一印象で苦手なタイプだって決めつけていただろうけれど、関わってみると全然そんなことなかった。


つられて笑ってしまうような、素敵な人だよ。


「次は風香だね?」


「うっ…頑張る、けどダメやったらあたしのこと抱きしめてやってな」


7月まであと3週間。


風香が私にしてくれたように、私も精一杯風香のことを応援したい。


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