あの日失くした星空に、君を映して。
お昼もお弁当じゃなくて毎日購買のパンだし。
お弁当作ってあげようかなって思ったんだけれど、タイミングがなかった。
だって、急にお弁当なんて持っていって、いらないって言われたらショックだもん。
深影がそんなこと言うわけがないんだけれどね。
「わ…かった」
「冷蔵庫ん中の適当に使っていいけんな。食材だけはじいちゃん買ってきとんのよ」
びしょ濡れの靴を履き替えるために一旦自分の家に帰る。
シン、と静まり返る家の中はまだ5時なのに真っ暗。
トタン屋根の部分があるからなのか雨音がやけに大きく響いて少し怖くなる。
「っ、くしゅんッ」
さ、寒い…
足を冷やしたからかな。
一気に全身が冷えていく感覚。
ブルッと身震いしてから深影に電話をかける。