あの日失くした星空に、君を映して。


グイッと目元を少し強めに押し上げられる。


涙は雨の水と一緒に拭ったから、もう残っていないはずなのに。


跡が残るほど泣いたつもりはなかった。


だから、ちょっとだけ動揺してしまって。


「おいで」


気怠げに起き上がった深影に二の腕を掴まれて、ベッドの上に引き上げられる。


まだボーっとしている深影が私の肩口に頭をぶつけた。


じわりじわりと広がる、深影の熱。


触れたくて。


でも、深影ならすぐ気付いてしまうだろうから、出来なくて。


それでも、やっぱり我慢できなかった。


「本当にどうしたん」


両腕で深影の頭を抱き込む。


あったかい。


腕の中にいるのが深影だと思うだけで、すごく安心する。


「息できんやろ」


「っ…ごめん…」


「逆がいいんやけど」


逆……………?


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