あの日失くした星空に、君を映して。
全快した深影と一緒に登校した月曜日。
土日を挟んだことで工藤くんとのことはだいぶ落ち着いた。
あくまでも…私が、だけれど。
「あいつ…もう来とんのか」
勝手に誰かの靴箱を開けて中を確認する深影。
そこって確か…工藤くん?
まだ始業には早いのに、珍しい。
そんな普段との違いにさえ、だんだんと不安になってくる。
私の表情が固くなるのに気付いたのか、深影がポンと肩を押さえつけた。
無意識にうちに力が入ってたんだ。
物理的に押さえられたからじゃなくて、深影だからかな
やっぱり、安心する。
「あれ…」
もしかして…風香もう来てる?
私の1つ上の靴箱。
小窓から見えるのは学年カラーのスリッパじゃなくて、指定の靴。
「どうしたん?」
「え…っと、なんでもない」
おかしいな。
昨日の夜に送った、先に行っててってメールに返信がなかったから心配してたのに。
気付いてなかっただけ…?