あの日失くした星空に、君を映して。
掴まれたままの手首の先を追う。
泣きそうな顔を強ばらせた、ツインテールの女の子。
「風香…」
目が真っ赤に腫れてる。
どうして?って訊くまでもなく、その理由が浮かんだ。
「来て」
「来てって…どこに…」
「いいけん」
いや、よくないよ。
HR始まっちゃうし、前みたいにサボったら今度こそ怒られるだけじゃ済まないかもしれない。
「話があるんやったら後にしろよ」
「深影には関係ないやろ」
そんな言い方しなくてもいいのに。
言われた深影じゃなくて私の方がムッとしてしまう。