あの日失くした星空に、君を映して。
わかってもらいたいなんて思ってなかった。
言わなくてもわかるとか、そんなわけないって。
全部全部言葉にしないと不安が拭えないから、私はいつだって明確な何かがほしかった。
自分がそうなんだから人もそうなんだって、それも間違いじゃなくて。
言葉にしないと伝わらないことは確かにある。
それでも、声にするには頼りなくて、ちっぽけな不安を溜め込むうちに耐えきれなくなった。
深影はそんな私の気持ちに気付いてくれた。
嬉しい、けれど悔しい。
私は深影のことが何もわからないのに、深影は私のことを簡単そうに見抜くから。
私が深影に対して唯一誇れるものは彼への気持ちだけなのかもしれない。
だったらそれを言葉にしよう。
私にはそれしかないのだから。