あの日失くした星空に、君を映して。
怖くないよ。
大丈夫。
深影も不安なんだってわかったから、広い胸を包み込むつもりで抱きついた。
結局、抱き込まれるのは私なのだけれど。
「幸久んとこには行くなよ」
「心配?」
「当たり前」
心配してくれているのに笑ってしまう私はちょっと意地悪なのかな。
「離れたりしないから大丈夫」
ほんの少しだけ、嘘だ。
離れないんじゃなくて、離れられないの。
背の高い深影に届くように精一杯背伸びをして、そっと唇を重ねた。