あの日失くした星空に、君を映して。


「ああ…電話したな」


え…忘れてたの?


いかにも今思い出したみたいな言い方されるとこっちがビックリしちゃうよ。


て、いうかさ…


軽率に風香の話を振ってしまってから、あることを思い出した。


確か…工藤くん電話で風香に


『風香の気持ちには応えられない』


的なことを言ったんだよね…?


風香もバレてたんだって言ってたし…


つまり、風香が工藤くんを好きなことを知ってるってことで。


その上で電話したんだもんね…当たり前だ。


疑問に思ったままに口にしちゃったけれど、これって勘ぐってることバレちゃうんじゃ…


「風香が僕のこと…その…好きって…多分だけど気付いてたから、ちゃんと言わないとなって思って」


< 310 / 427 >

この作品をシェア

pagetop