あの日失くした星空に、君を映して。


ところどころ言葉を区切りながら、正直な気持ちを教えてくれる工藤くん。


中学の頃からそんな気はしていたと聞いて、驚きが止まらなかった。


察しが強いのか、風香がわかり易いのか。


多分、どっちもなんだと思う。


「泣かせたのは…悪いと思ってる」


泣かせた…?


電話口で風香が泣いたってことかな。


「風香さ、先週毎日来てたんだけど、すっごい押しが強いっていうか…何かあったの?」


「え…うーん、秘密」


それは美里さんの影響だと思うんだけれど…


私が言うことじゃないよね。


「知ってるんだ。女子は団結力あるね。最近風香がよく一緒にいる奴もそうだろ?」


「美里さん?」


「そいつ。何か同じクラスになったことあるようなないような…どっちだっけ」


本当に覚えてないみたいだけれど、同じクラスになったことはあるよ、きっと。


だってずっと2クラス編成だったらしいし、被らない方がおかしい。


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