あの日失くした星空に、君を映して。
「深影も一緒に頑張ろうね」
同じだけの悩みを抱えてるわけじゃないけれど、1人で頑張るよりずっといい。
自分のペースで進む方がいいのだけれど、私はそれを「頑張れ」としか言えないから。
ならばせめて、一緒に。
自然と触れ合った肩に少しだけ体重をかけると、そのまま反対の肩を引き寄せられた。
「…深影?」
下から深影を見上げる。
間近に迫る深影を見て、ドキドキしない日なんて、きっと来ない。
それくらい、かっこいい。
まだ少し湿った髪が頬に触れて、くすぐったい。
「ふっ…あははっ…」
イタズラっぽく笑った深影に脇腹をくすぐられて、大きく体をよじる。
「や、やめて…!ひゃっ…」
倒れ込むようにゴロンと深影の上に乗ってしまった。
お腹の上に置かれたままの手があったかい。
いや、あったかいんじゃなくて、暑い。
真夏なんだもん。
意識するとくっついてる背中までもがジワジワと汗を滲ませだす。