あの日失くした星空に、君を映して。
確かに、最近はあまり眠れていない。
お母さんが帰ってくる時間が更に遅くなって、心配で眠れないことが多かった。
ううん、心配じゃなくて寂しかった。
深影がいるからって埋められる寂しさじゃなくて、せめてお母さんが帰ってきたことがわかるまでは眠らないようにしていた。
でも目の下にクマを作るほどじゃないし、そんなこと一言も言ってないのに。
「なんで…?」
「毎日傍におればわかる」
当たり前って言いたげにため息までつかれて、何も言えなくなった。
動けないし、言い返せない。
「ほら、寝ろ」
あやすように肩の辺りを撫でられて、眠気に逆らえなくなる。
深影の手のひらのぬくもりを感じながら、ふっと意識を手放した。