あの日失くした星空に、君を映して。


「鏡華!それ見んな!貸せ!」


「見つけた!」


最後のページをめくった瞬間に同時に声を上げる私と深影。


言われたって素直に貸す気はなかったけれど、もう見ちゃった。


「ふっ…あははっ…可愛い」


先に見た者勝ちだよね。


ぶすっとした顔でカメラから目を逸らす深影のソロ写真。


他の人よりも若干短いスカートの下に黒タイツを履いていて、長い脚がすごく綺麗。


極めつけは…


「深影、ツインテールだったんだね」


風香よりも長いツインテール。


頬の辺りに薄く何かを塗っているのか、ほんのりとピンクに染まってる。


そのせいでもうどこから見ても女の子。


妙にクオリティの高い女装ばかりだとは思ったけれど、深影はもしかしたらものすごい人気だったんじゃないかな。


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