あの日失くした星空に、君を映して。
心底面倒くさそうな顔でため息をつく工藤くんがポツリと呟く。
「却下」
「どうしても?」
「うん」
やっぱりダメかぁ…
他のクラスとは違った感じにするならいい案だと思ったんだけれどな。
和菓子って買って食べることが多いし、作り方もよくわからないけれど、工藤くんがいれば何とかなりそうなのに。
「なるほど…和菓子ね」
諦めかけた時、隣で何かを書き込む田畑さんがそう言った。
「え…あの、なるほどって?」
「いいと思うよー候補に入れとくね」
「あっ…ちょ、待って!」
引き止める間もなく行ってしまった田畑さん。
チラッと工藤くんを見ると、更に不機嫌そうな顔になってる。
ごめんね工藤くん、でも今のは仕方ないと思うの。