あの日失くした星空に、君を映して。
でも…なんで工藤くんはあんなに頑ななんだろう。
「幸久はおじさんにみっちり絞られよんけんなぁ…店で以外で作りたくないんかもしれんけど、どうやろ」
風香もはっきりした理由はわかんないか。
工藤くんが継ぎたいのは自分のお店であって、他の場所では調理したくない…?
うーん…わかんないなぁ…
話が変わってからも頭の隅で工藤くんのことを考えていると、いつの間にか風香と別れる道にきていた。
「んじゃ、また明日なー」
手を振る風香にぎこちなく笑って、前方の2人の背中を見つめる。
今は…あの中にはいけないな。