あの日失くした星空に、君を映して。
「名前は?」
ゴロンと横に寝転がった彼が言った。
「戸塚…鏡華」
「どう書くん?」
「鏡に華って書いて、鏡華」
おじいちゃんがくれた大切な名前。
でも私はこの名前が嫌いだ。
「俺は真壁深影な。壁と影って言いにくいだろ?深影でいいよ」
別にどっちでもいいんだけれどな。
「新入り?」
「え、えっと…うん」
引っ越してきたのかって意味だよね?
「そっかー何歳?中3くらい?」
なっ…中3!?
なわけないじゃんか。
「失礼な。もうすぐ高2だよ」
背が低いのが何げにコンプレックスな私。
中学生か、時々小学生にまで見間違われるんだから。
「高2!?マジか…同い年やん」
「え…嘘」
年上かと思った。
1つ上くらいを想像していたよ。