あの日失くした星空に、君を映して。


「何があったか知らんし、言いたくなったらでいいけんさ、いつか話してな」


「え…?」


「鏡華が泣くのは……嫌や」


なにそれ。


私が泣いたって深影には関係ないじゃん。


「笑ってた方がいい」


ムギュ、と初めて会った時みたいに頬をつままれる。


そのまま押し上げるようにグイグイされると自然と口角が上がった。


「その方が可愛いよ」


「っ…なに…言ってんの」


可愛い、なんて。


初めて言われた。


こんな無理やり口角上げられて。


お世辞にも可愛いとはいえない笑みだろうに。


そんなこと言うのは…ズルい。


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