あの日失くした星空に、君を映して。
「んじゃあさ、深影は?」
深影…!?
深影…はうん…
「鏡華、ほっぺ赤いよ?」
「へっ…!?いや、違うよ!暑いだけ」
ちょっと逆上せちゃっただけだよ。
深い意味なんてない。
「深影は…ふとした時にそばにいてくれて」
何となく前の学校のことを思い出してしまったりする時、深影は隣に座ってくれたり、背中を触れ合わせてくれたりする。
学校では見せない私のそんな姿を、深影だけは知っている。
「大丈夫って言わないでいてくれて」
泣くな、とは言うけれど
大丈夫、だけは絶対に言わない。
根拠のない“大丈夫”は時になによりの不安になってしまうから。
背中や髪に触れる手が優しくて
「すごくあったかい人だよ」
その温もりがとても恋しくなる時がある。