あの日失くした星空に、君を映して。


「……………」


「風香?」


黙り込んでしまった風香を見ると、大きく目を見開いて私を見つめていた。


「…それって」


それって?


「なに?」


「…いや、何でもない」


ブクブクとお湯の中に沈んでいく風香。


言いかけといてやめるなんてひどいなあ…


「ふーうか?」


風香の脇の下に手を通して持ち上げる。


なんかもう恥じらいとかなくなっちゃった。


同性なんだし、別にいいかなって。


「ちょっ、…鏡華それはあたしがつらい」


「えっ、ほら沈んでくからだよ…息苦しくない?」


「そうじゃなくて」


当たってる、と照れくさそうに言われて、やっと意味を理解した。


「なんでこんな発育いいん、詐欺か」


「…ごめん」


「謝らんでよ」


ジッと胸元に注がれる視線が痛くて、風香に背を向けるしかなかった。


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