あの日失くした星空に、君を映して。
「こういう仕事で残る時、あたしの時だけ皆先に帰っちゃうし、避けられてる気がするの」
避けられてる、“気がする”。
気がするって言い方あんまり好きじゃないんだ。
自分の身のことなんだから把握しろって…言えるわけない。
そういう曖昧ラインがあるのも知ってるから。
「気のせいじゃなくて?」
「多分…間違いないよ」
そこまで言えるならもう離れればいいのに。
いったん踏ん切りがつけば簡単なのに、難しいよね…
「ま、もうすぐクラス替えあるしさ。あんまり考え込まなくていいんじゃない?」
この学校は1年時と2年時にクラス替えがある。
3年になるとコースを変える人以外は2年のクラスのままだから、そこでも同じクラスになった時は…最悪…かな?
「うん…ありがとう戸塚さん」
なんか今日は佐山さんにお礼を言われてばっかりな気がする。
佐山さんとちゃんと話すのって初めてかも。
だからって仲良くしようとは思わないけれどさ。
私には1人ポジションがちょうどいいの。