ある本当の物語.【実話】
「ヘ..へロデ王様、
学者たちが言っているユダヤ人の偉大な王となられる赤子はメシア、救い主の事でしょう。
メシアは全イスラエルの支配者になる方だと予言されています。
その子はこの国のベツレヘムで生まれると書いてあります。
その証拠にこちらをご覧ください。」
ある祭司が我に巻物を差し出した。
その巻物は神を信じておるミカという預言者が書いた物であった。
そこにはこう書いてあった。
『ユダヤの地、ベツレヘムよ、
お前は決して小さい街ではない。
何故ならお前から指導者が現れ、
私の民の導くからである。』
指導者が現れ、民を導くだと?
このユダヤの民を導くのは我、ヘロデ王だけだ。
他の誰にも譲らん。
しかもこの予言はユダヤ人どもが信じておる神からではないか。
我が一番嫌いなのはその神だ。
なぜ嫌いかだと?
それはそやつが我の地位よりも上にあるからだ。
それに神とやらはは目で見えないではないか。
何故その様な見えない神など拝まないといけないのだ。
だから我は神など拝みたくも、信じたくもない。