ある本当の物語.【実話】

それにしても...

ユダヤの多くの民は神を信じてる。

だからもし、子供が生まれたことを知ったら、我が王としてふさわしくないと言いだし、この地位から引きずり下ろされるに違いない。



その子を始末せねばあるまい。



「東の学者たちよ、聞いた通りだ。

あなたがたが探している子供はこの国で生まれた。

で、我も一度その子に会って拝んでおきたいのだが、仕事が忙しいので外出するのが難しい。

もし、そなた達が見つけることができたら我にその子の居場所を教えに来てはくれぬか?」

勿論、大嘘だ。

誰がそんな子を拝むか。

こ奴らが報告に来たら、半日も経たないうちにこの世から消えてもらう


我にしてはいい作戦ではないか。


内心そう考えていると、

「王様、調べて頂き感謝します。

未来の王がこの国で生まれた事を確認できました。

見つけ次第、必ず報告致しますので、首を長くしてお待ちして居てください。

それでは、我々は失礼致します。」

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