[短編]ラブゲーム
あっさりと拒否され、自分の部屋に向かった。
暇つぶしに、ケータイを開き、好きなモデルのブログや、好きなブランドの新作を眺めたりした。
――コンコン
しばらくして、部屋のドアがノックされた。
きっと凌だろうと思い、ドアを開けると制服を着た凌がいた。
2年間も一緒に暮らしていて、今はじめて凌の制服姿を見た。
腰ではいたズボン、胸元を少し開けたブレザー、腰にはチェーンのついたベルト。
髪が金髪だったらチャラいヤンキーに見えるが、凌は黒だ。
チャラい印象はなく、清楚なモテる男子って感じ。
やっぱりカッコいい人だったらモテそうだな、と思っていると、凌が部屋の中に目をやった。
「もう、準備できた?遅刻する前に、急いで行こう」
「うん!」
2人で家を出て、早足で高校に向かった。