[短編]ラブゲーム
怪しい男たち
「うぇ~い!ストライク!!」
「すっご~い」
翌日、放課後のボーリング場。
男女3.4人ずつでいつもどおり遊びに来ていた。
もうそろそろ、7時半になるし、何より疲れたからもうお開きにしよう、と私が決めた。
「もう、私疲れたから帰ろうかなぁ~。皆はまだまだ遊んでていいよ?」
まだ遊んでていいなんてうそ。
私が帰る、と言えば、皆も帰ると言い出すのは分かっている。
「あ、じゃあ俺も帰る~」
「彩、帰るの?じゃあ、ウチも~」
「俺、送ってくよ」
男子だけでなく、女子も私の思い通りだ。
学校のクラスの中でも、クラスを動かす権利はかなり持っている。
そして、皆自分の荷物をまとめ始めて、受付に向かった。
支払いは、もちろん男がする。
「6300円になります」
受付のお姉さんが言うと、クラスメイトの優也が財布を出した。
「全員分、俺が払うよ」
「いや、俺も」
もう一人、クラスメイトのタイキも財布を出した。
2人とも、私の好感度を上げようと必死だ。