ココロはいつもキミのそばに。
沈黙が続いて、また五十嵐くんが話し始めた。


「俺とエナは中1の時から付き合ってたんだ。

………エリが俺を好きなのも、気づいてた。」


エリ、五十嵐くんが好きだったんだ………。


なんとなくそんな気はしてた。


練習中、いつも五十嵐くんを見てたから………。


「でも去年の夏、俺の部屋で喧嘩になって。

もう知らないってエナが部屋を飛び出していって、慌てて追いかけた。

………やっと追い付いた時は、道路を渡るエナが信号無視のトラックにひかれる瞬間だった。」


そんな………。


「エナは、人のために何かをやるのが好きだったんだ。

いつも誰かの手伝いしてた。

だから、俺も誰かのためになることをやりたいって思うようになって………。」


だから、何でクラス委員に立候補したか聞いた時、ああ言ってたんだ……。
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