ココロはいつもキミのそばに。
その言葉を耳にした私は、願わずにはいられなかった。


ジャンケンになれ!……と。


だって私のくじ運は、最悪だから。


毎年ミズキと元旦に行く初詣のおみくじは、いっつも凶。


一方ジャンケンではなにかと勝ち残る事が多く、強さには自信がある。


お願いです、どうかジャンケンになりますように。


「多数決とるか。

ジャンケンが良いってやつは手挙げろ~。」


私は真っ先に挙手した。


ところが……


手を挙げたのは私を含め10人ほど。


あぁ……終わった、私の部活ライフ………。


「まあ、聞くまでもないけど、一応。

くじ引きは?

ん、くじ引きに決定だな。

じゃあ準備するから、適当に見学でもして待ってろ。」


そう言われ初めて周りを見ると、ミズキが心配そうな顔でこちらを見ていたので、思わず駆け寄った。
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