ココロはいつもキミのそばに。
「あんた達……

いい加減にしろ!!

あんた達に決定権なんて無いの!

さっさと2人から離れて!」


そう中心にいる先輩が怒鳴りつけながら、私の制服の胸元をつかんだ。


間近に先輩の顔が見えて、怖い……。


そしてそのまま、体育館の壁に別の先輩に押さえつけられて、その他の先輩達が拳を振り上げた。


泣きながら止めようとするサキが視界の端に映ったけど、先輩に押し返されて倒れた。


その直後、私の顔やお腹に何発もの拳や蹴りが入った。


うっ……。


お腹を蹴られて、吐き気がする。


心の中で、”ミズキ!助けて…!”と叫んだ。


でも、逆上している先輩達は止まらなくて、私が気を失いかけたその時。


「お前ら、何やってんだよ!?」


救世主が現れた。


先輩達の攻撃も止まった。


「五十嵐……くん?」


そう彼の名前を呼ぶサキの声を聞いた瞬間、ちょっとガッカリした自分がいた。


「山城さん!?

大丈夫かよ!?

待ってろ、今保健室に!」


先輩達を責めるのは後だと判断したらしい五十嵐くんは、私をお姫様抱っこして保健室に走った。
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