ココロはいつもキミのそばに。
目の前に広がる色とりどりの光。


それをぼーっと眺めながら、さっきミズキに言われた言葉を思い出していた。




『合宿が終わったら、話がある。』




その言葉を言った時のミズキの顔は、真剣そのものだった。


私がミズキを意識してること、ばれたのかな。


その気持ちは迷惑だって、言われるのかもしれない。


どうしてもマイナス思考になりがちだけど、やっぱり、告白されるかもしれない。なんて期待も捨てきれない。



「アーヤ、ミズキ!

一緒に線香花火しようぜっ!

どっちが長く続くか勝負なっ!」


さっきから気まずそうにしている私達を見かねたのか、マサルが線香花火に誘ってくれた。


「うんっ!」「おうっ!」


せーので火をつけて、チリチリと控えめな火花を散らす3本の花火を、見比べた。


「ああっ!!」


最初に脱落したのは、言いだしっぺのマサル。


そして、ここからが長かった。


3人とも、話し方を忘れたかのように、シーンと静まり返って花火を見つめる。


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