透明ガール
「頑張ろうな」


榎本は、そんな私の考えている事には気付かずに声をかけた。



「うん」



上の空で返事を返す。



少し考えて、気になっていたことを聞いてみることにした。



「榎本はさ…なんで実行委員やろうと思ったの?」



「ん?」



唐突な質問に、榎本は頭に疑問符をうかべる。



「男子って面倒くさいことって嫌いなイメージがあるから…まあ、女子もだけど」



「うーん、俺は面倒くさいとは思わないからかな。むしろ楽しいよ?」
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