透明ガール
振り返った冬華に小声で「1分で着替えなさい」と無理難題を押し付けられる。
「はい…。」
素直に返事をして着替え始める。
作り笑顔の冬華になすすべはない。
機嫌がいいのか、30秒オーバーは見逃してくれた。
今度は着替え終わった私を、何故かイスに座らせた。
そして何やら小さなポーチを取り出した。
「も、もしかして…」
「ん?化粧だけど?」
ひぃぃぃぃぃっ⁉︎
小さな物をいくつか手に持って微笑んでいる冬華がもの凄く恐い。